きょうは。

sumire071202005-11-03

広告見て近くのスーパーに小雨の中走ってもらった。

刺身用の秋刀魚が出ていて、迷ったが食べてみようと買って来て、刺身作った
冷やしてお昼ご飯に食べたら
それなりに美味しく食べられた。

あはれ
秋風よ
情こころあらば
伝へてよ
――男ありて
今日の夕餉ゆうげに
ひとりさんまを食くらひて
思ひにふけると。

さんま、さんま、
そが上に青き蜜柑みかんの酸すを したたらせて
さんまを食ふはその男がふる里の ならひなり。
そのならひを あやしみ なつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎ来て 夕げにむかひけむ。
あはれ、人に捨てられんとする 人妻と
妻にそむかれたる男と食卓に むかへば、
愛うすき父を持ちし女の児は
小さき箸をあやつりなやみつつ
父ならぬ男に さんまの 腸はらをくれむと 言ふにあらずや。

 佐藤春夫  「秋刀魚の歌」より